
(出典:https://www.anthropic.com/news/claude-sonnet-4-5)
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はじめに
生成AIの進化が加速するなか、Anthropicの最新モデル「Claude 4.5(Sonnet 4.5)」が登場しました。
公式発表では「エージェント・コーディング・コンピュータ操作(computer use)に最適な最上位モデル」と位置付けられ、実務寄りの評価指標で大幅な性能向上を示しています。
本記事では、Claude 4.5の特徴・使い方・料金・競合比較(ChatGPT/Gemini)・注意点までを、日本の実務ユーザー向けにわかりやすく解説します。
(出典:Anthropic)
※本ブログの内容は執筆者による主観であり、サービスの品質や優位性等を担保するものではありません。予めご了承ください。
1 この記事を読むべき人
- コーディングや自動化、資料生成、データ分析など“実務”にAIを活用したい個人・会社の方
- ChatGPTやGeminiを使っているが、長時間の自律タスクやPC操作を伴う反復業務で物足りなさを感じている方
- 料金や導入形態(API/アプリ/Bedrock)まで含めて、客観的な比較情報を探している方
2 まとめ(先出し要約)
- コンピュータ操作や長時間のエージェント利用への耐性が強い。
OSWorldで61.4%とリーダー水準。
30時間超の連続タスク運用も確認(実地観測含む)。Anthropic+1 - コーディングSWE-bench VerifiedでSOTA級のスコアをたたき出す。
公式発表では77.2%(標準条件)を報告。Anthropic

・料金はAPIで$3/$15(入力/出力, ≤200Kトークン)と高くはない印象。
サブスク(Pro/Max/Team)も用意され、実務導入が容易。Claude
3 主要機能と使いどころ
- コンピュータ操作(computer use):
ブラウザやアプリを実際に操作して、サイト遷移・フォーム入力・スプレッドシート作成・ファイル操作などを自動で行うことができます。OSWorld(実アプリ操作を含む評価)で61.4%と、現行の競合製品と比べてもトップの水準を公式に示しています。Anthropic+1 - 長時間エージェント運用:
30時間超の連続タスク(計画→実行→検証→再試行)でも集中を維持したと報告されています。大きなコードベースの保守や長尺のデータ処理に有効です。Axios - コーディング性能:
SWE-bench Verifiedで77.2%(標準条件)を公表しています。実務のバグ修正やテスト駆動での改修に強く、コード編集系タスクでの成功率が高まっています。Anthropic - 推論・数学:
推論・数学系な評価でも改善されている点を確認しました(詳細はSystem Cardに記載)。業務での計算・最適化・ロジック検証に適します。Anthropic+1 - 開発者向け機能の強化:
Claude Agent SDKやClaude Code(VS Code拡張/ターミナル対応)、APIのコンテキスト編集/メモリ機構など開発者体験が大幅に向上しました。Anthropic
(用語補足)
OSWorld:実際のPC操作(Web/デスクトップアプリ)を課題として評価するベンチマーク。現場業務の自動化適性を見る指標として有用です。OSWorld
4 このサービスを使うと見える未来
- 経理・営業事務の反復業務が半自動化します。たとえば、見積りの原価表をスプレッドに起こし、社内SaaSへ入力、証跡をまとめた資料を自動生成するところまでを、一つのエージェントが“PC操作込みで”やり切ります(企画→実装→検証のループ)。情報の検索・抽出・編集・生成が一気通貫になります。
- 大規模コードベースの保守が高速化します。長時間タスクでの一貫性が上がるため、レガシー改修やリファクタリング、ユニットテストの生成・実行、脆弱性のパッチ適用までを継続的に進められます。
- 資料作成がデータ連動で進むようになります。外部データの自動収集・整形(データ)→グラフ・スライド生成(デザイン)→レビュー修正(編集)まで、ワンチェーン化が可能です。
5 具体的な使い方(プロンプト例)
5-1 「PC操作×スプレッド処理」

目的:営業フェア出展管理の自動化
手順:
1) 共有ドライブの「出展候補.csv」を読み込む
2) 単価・小計を計算して「見積り.xlsx」を新規作成
3) ベンダー応募フォームに必要項目を転記して送信
4) 送信結果のURLと時刻をスプレッドに追記
注意:実行前に各工程で確認プロンプトを表示
👆computer use有効のワークフロー例。長時間連続実行に向きます。Anthropic
5-2 「コード修正×テスト駆動」

目的:決済モジュールのバグ修正(ソフトウェアエンジニアのように)
手順:
1) /payments 以下の既存テストを収集
2) 失敗ケースを再現→最小修正
3) 回帰テストを自動生成→通過確認
4) 変更点の要約と差分パッチを出力
👆SWE-benchに近い現場フローになっており、Claude 4.5の得意領域です。Anthropic
6 競合比較(ChatGPT / Gemini との“事実ベース”差分)
6-1 コンピュータ操作(Computer Use)
- Claude 4.5:OSWorldで61.4%とリーダー水準(Anthropic公表)の精度!ブラウザ操作デモも提示されているのも高評価。Anthropic
- Gemini 2.5:OSWorldの公式スコア公表が限定的でいまいちわからない。GoogleはSWE-bench等の数値を公表していますが、PC操作ベンチのリーダーボードではClaudeが優位では?と思います(公開情報では)。blog.google+1
- ChatGPT(GPT-5系):OSWorld等の公式対照スコアは限定的で、これまたいまいちわからない(第三者記事は混在)。公的な比較値が出るまでは、Claudeが優位であると思っておいたほうがよいです。Anthropic
6-2 コーディング(SWE-bench Verified)
- Claude 4.5:77.2%(標準条件、10試行平均・200K思考予算)。Anthropic
- Gemini 2.5 Pro:63.8%(Google公式ブログ、カスタムエージェント設定)。blog.google
- ChatGPT(GPT-5など):公式横並びスコアは限定的。公表値が出揃えば再評価を推奨します。現状、公称と一次情報の厚みではClaudeが最も具体的です。SWE-bench
6-3 長時間エージェント運用
- Claude 4.5:30時間超の連続タスク運用を実地報告(Axios)。
長期の計画・検証・再試行にも大きな強みあり。Axios - Gemini / ChatGPT:長時間連続タスクの“公式・定量”の対照は限定的です。やはり現状はClaudeの耐久性アピールが突出しているように見えます。Anthropic
総括:PC操作×長時間エージェント×SWE系コーディングにおいて、公開一次情報が最も充実しているのがClaude 4.5です。とくにOSWorld 61.4%とSWE 77.2%という数値は、実務志向の評価指標として非常に有力です。Anthropic+1
7 導入実績・パートナー
- AWS Bedrockで提供開始:エンタープライズ環境での運用が容易(コンプライアンス/監査対応)。Amazon Web Services, Inc.
- 開発/プロダクト連携の声:GitHub Copilot、Canva、Devin などから、長コンテキストやエージェント性の改善に関するコメントが寄せられています(Anthropic掲載の事例コメント)。Anthropic
8 注意点・制約・セキュリティ/商用/著作権・代替案
- プライバシーポリシーの変更:2025年10月以降、個人向け(Free/Pro/Max)では既定で会話データが学習利用に回る設計に変更されました。設定でオプトアウト(※)可能です。オプトイン(※)時は保持期間が最大5年に延長。商用(Enterprise/Team/API/Bedrock等)は別扱いです。導入前に管理者ポリシーで「学習可否・保持期間・削除方針」を明確化してください。Anthropic+1
※オプトアウト:サービスへの参加を希望しないこと、または脱退すること
※オプトイン:その逆。参加すること - 利用制限(レート/上限):プランや時期によりメッセージ制限が変動します。大規模運用はAPI+バッチや優先ティアを検討しましょう。Claude
- Claudeが利用できない場合の代替案:
- ChatGPT(GPT-5系):広範なエコシステムとユースケースの豊富さが強み。
- Gemini 2.5 Pro:コスト効率($1.25/$10水準)やGoogle連携が魅力。Google AI for Developers
- Bedrock/Vertex連携:既存クラウド統制のもとで安全にマルチモデル運用が可能。Amazon Web Services, Inc.
9 FAQ
Q1:Claude 4.5は何が「実務」に効くの?
A:コンピュータ操作(OSWorld 61.4%)とSWE系コーディング(77.2%)の強化により、PC操作を含む反復業務・コード改修・資料生成の自動化に効きます。Anthropic
Q2:ChatGPT/Geminiより高い?安い?
A:API単価はClaude 4.5が$3/$15(≤200K)。Gemini 2.5 Proは$1.25/$10(条件あり)。用途によりGeminiの方が低コスト運用が可能ですが、能力(PC操作精度が高い/エージェント稼働の持続時間の長さ/コード生成精度が高い)を重視する場合はClaude、という軸で製品を選択するのが現実的でしょう。Claude+1
Q3:社内データの学習に使われない?
A:Enterprise/Team/APIなど商用契約の場合は学習対象から除外されます。個人向けは設定でオプトアウトできます。導入前にデータ区分と保持期間の社内方針を策定してください。Anthropic+1
10 まとめ
Claude 4.5は、PC操作(computer use)×長時間エージェント×SWE系コーディングで、公開一次情報の裏付けが強いモデルです。「実務で動くAI」を求める現場にとって、業務自動化・資料生成・コード保守を一気に前へ進める選択肢になり得ます。次のアクションとして、
- 個人Proで試験導入 → 自部署の反復業務を洗い出し、小規模PoCを実施
- API/Bedrock連携 → ワークフローに組み込み、監査・ログ・データ方針を整備
- SWE系課題/OSWorld相当タスクで、ChatGPT/GeminiとのAB比較を行い、最適配分を決定
11 編集メモ(検証環境・検証日・参考リンク)
- 動作環境:Chrome最新版、Windows 11 / macOS 14、Claude Web・APIドキュメントの確認
- 検証日:2025年10月5日(JST)
- 参考リンク(一次情報優先):
- Anthropic「Introducing Claude Sonnet 4.5」Anthropic
- Claude Sonnet 4.5 System Card(評価手法・安全性)Anthropic
- Claude 料金ページ(サブスク/API)Claude
- AWS公式ブログ(Bedrock提供開始)Amazon Web Services, Inc.
- Google公式ブログ:Gemini 2.5 ProのSWE-benchスコア(63.8%)blog.google
- OSWorld 概要(ベンチマーク定義)OSWorld
12 編集後記
触っていて驚いたのは、生成AIによるPC操作自動化の進歩(AIエージェントに近づいた感覚)です。
例えば私は、手数の多いフォーム入力や、表計算→資料生成→検証のループといった業務・タスクを自動化させてみました。
しかし、Claudeはエラーを何度か起こしながらも、無事完走して見せました。
これを受けて私は、「何かを生成するだけでなく、現場での業務自動化に本当に使えるのでは?(AIエージェントに近づいてきた?)」という感触がありました。
価格だけ見るとGeminiのコスパも魅力ですが、“仕事を任せる”ならClaude 4.5という印象が強まりました。



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